U-NEXTが号砲、「動画配信業界」を待つ再編の荒波 Paraviと経営統合し「打倒Netflix」を宣言

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U-NEXTのParavi統合、そしてDAZNとDMMの提携と、にわかに騒がしくなった動画配信業界。国内勢の淘汰・再編は、この先どう進むのか。

Paravi統合により、U-NEXTは国内勢の動画配信サービスで圧倒的首位の座を確立する(画像:USEN-NEXTホールディングス)

ついに合従連衡が始まった。

有料動画配信サービスで国内勢トップのシェアを誇る「U-NEXT(ユーネクスト)」。親会社のUSEN-NEXTホールディングス(HD)は2月17日、「Paravi(パラビ)」を運営するプレミアム・プラットフォーム・ジャパンの買収を発表した。3月31日付でU-NEXTと合併し、7月をメドにサービスも統合する。

ParaviはTBSやテレビ東京のドラマ・バラエティー番組を中心に揃えた動画配信サービスで、85万人の有料会員を抱えている。U-NEXTは今回の統合により、単純合算で売上高800億円以上、有料会員数370万人以上のサービスに拡大するという。国内勢では2位の「Hulu(フールー)」(2021年度売上高327億円)を引き離し、圧倒的首位の座を確立することとなる。

2007年にサービスを開始したU-NEXTは、Netflixなどの外資勢との激しい競争に直面しながらも、着実に会員数を拡大してきた。調査会社・GEM Partnersによれば、2019年以降、国内市場シェアではNetflixとAmazonプライム・ビデオの後塵を拝していたが、2022年にはAmazonプライム・ビデオを抜いて2位に付けている。

U-NEXTの発表の裏で起きた別の提携

「国内勢ナンバーワンに甘んじることなく、Netflixを超えるサービスにしていく」

USEN-NEXT HDの宇野康秀社長は2月21日の機関投資家向け説明会で、そう宣言した。ディズニープラスも勢いを増す中、これまでは「業界3番手以上」のポジションを重視してきた同社だが、統合を経て業界トップを目指す姿勢を明確にした。

U-NEXTの堤天心社長は「われわれはこれまで映画とアニメに注力してきたが、世界的な配信サービスの主戦場はドラマだ。Paraviとの統合でドラマが補完され、いよいよ(Netflixなどと)同じ土俵に立った」と話す。また、「国内の事業者とは幅広くオープンに提携を模索していきたい」と、他社とのさらなる提携にも含みを持たせた。

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