「卵子凍結」東京都の助成検討で整理が必要な論点 夜型勤務から「朝型勤務」への転換が求められる訳

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橋下氏:政府はさまざまな働き方改革のメニューを出しているが、伊藤忠商事は「朝型勤務」にピンポイントに力を集中させて、(生産性向上や業績アップ、社内出生率向上など)これだけの成果を生んでいる。日本全体で夜の労働の非効率さに意識を向けて、これをやめていくことが1つ選択になると思うが、政治家(の仕事)はことごとく夜の仕事だ。この点を政治家から変えてもらわないと(いけない)。

(画像:FNNプライムオンライン)

「社会全体が健全になるため」にある制度

田村氏:私は最近午後9時ごろに寝ている。働き方改革の1つの大きな目的はこれだ。女性が長時間労働をしなくてすむとキャリア形成しやすくなる。男性が長時間働いて、それで出世していくという話になると、女性はそれに合わせられない。どうしたって子どもを産むのは女性にしかできないことなので、それ(長時間労働)は非常に負担になる。もちろん男性がある程度時間的に楽になれば、子育てに参画できることともそうなのだが、女性に産もう、一緒に育てようという意識になってもらえるところに非常に大きな意味がある。「女性のため」というよりは「社会全体が健全になるため」にあるような制度なので、これ(「朝型勤務」)は1つ大きな価値観の転換という意味では意味があると思う。進めていきたい。

松山キャスター:民間企業の取り組みとして、男性も女性も同じように「朝型勤務」をすることが(狙ったものではないものの)結果的に社内出生率の向上につながっている。

塩村氏:すばらしいと思う。永田町、国会は夜にすべて物事が決まると言われていて、ここはしっかり変えてもらいたい。(VTRでは)女性だったが、男性も午後4時に仕事を終えて子どもを迎えに行くことができる。

梅津キャスター:独身の人も自由な時間をつくれるという。働き方改革により、例えば、転職に向けた勉強もできる。

橋下氏:女性の社会参加を高めるためのクオータ制には賛否さまざま議論があるが、僕は賛成だ。もう1つ、男性に対しては、夜に無制限に働くことができるということに制限をかけるというのも(少子化対策として)重要だと思う。

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