残業続きで疲弊「生産性が低い」会社が陥る悪循環 増員しても残業は減らない、どう対応すべき?

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そのためには今までの社員の評価を変えなければなりません。今までであれば社員の売上高を評価する企業が多かったでしょう。売上高で評価をすれば、社員は残業してでも売り上げを上げようとするため、結局残業は減りません。

さらに問題なことは、評価と賃金が一致していない会社も存在していることです。

評価が低いにもかかわらず賃金が高い「働かないオジサン」が問題になっています。

この場合、売上高が高いか低いかとはまったく関係なしに賃金が高くなっています。人事制度が機能していない証拠です。

評価と賃金が一致しない状態で社員が成長することはありません。賃金が上がっていく社員は、当然ながら自分は評価されたものだと考えることになるでしょう。それがたとえ属人給である年齢給や勤続給であったとしても、賃金を上げたのは企業側ですから、決して自分は評価が低い社員だとは思いません。

社員の評価と賃金を一致させる

この問題を解決するため、人事制度を機能するように改革して、社員の評価と賃金が一致するようにしなければなりません。

生産性の高い社員が評価され、そして賃金が上がるようにしていかなければならないのです。このことがしっかりと仕組みになっていかなければ、誰もが日本の新しい重要なテーマである、生産性向上に取り組むことはできないでしょう。

生産性を高めるうえで、より具体的なポイントとなるのが、生産性指標です。粗利益を労働時間で割った数字が1時間当たりの労働生産性です。これを評価の対象にしてみましょう。

残業してもその分売上高や粗利益が増えるのであれば、正しい残業であることがわかります。それが生産性指標ではっきりとわかり、企業も優秀な社員として評価できます。

たとえば、100万円の粗利益を上げるための労働時間が174時間だったA社員(生産性=5747円/時間)と、110万円の粗利益を上げるために残業を30時間して204時間かかったB社員(生産性=5392円/時間)のどちらを優秀だと、会社は評価するのでしょうか。

今までであれば、110万円の粗利益を上げたB社員が優秀な社員として評価されたでしょう。

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