市場関係者にとって青天の霹靂だった12月20日の日銀の政策修正。だが、日本国債を売り持ちしてきた英ファンドからすれば「実はとても簡単に予測できること」だったという。
今年で最も好調なパフォーマンスの日だった
――あなたのファンドは2021年の春に1ドル=130円前後まで円安が進んだときから、ショートポジションを取っていました。昨日12月20日に日銀が長期金利の変動幅を拡大する政策修正を発表しましたが、それについての受け止めは。
ブルーベイで運用しているさまざまな戦略で日本国債のショートポジションを保有していたため、十分な備えがあった。昨日を振り返ると、おそらく今年最も好調なパフォーマンスの一日だった。非常に素晴らしいパフォーマンスだ。
日本国債のショートポジションは、異なる戦略を持つ複数のファンドにまたがっている。ポジションの大きさやエクスポージャー(資産の保有比率)はファンドごとに異なるため、得た利益の詳細については具体的な数字を伝えることが難しい。ただ、利益の額が大きかったというのは間違いない。
日銀のYCC修正が近いということは、ここ数カ月考えていた。パンデミックから脱した日本経済が健全な軌道に乗るところまで来ていると考えていたからだ。日本ではインフレ率が上昇を続けていることも確認できていた。プラスマイナス25ベーシスポイント(0.25%)のYCCは、もはや必要ない政策だったのだ。YCCはその目的を達成したため、もはや有用な政策ではなくなっていた。
――YCCは固定為替相場制に似ているとも指摘していますね。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら