4割の地銀が勘定系システムを共同化する未来は訪れるか。NTTデータが掲げた「統合バンキングクラウド」構想のキーマンに聞いた。
国内の約半数の地銀が、1つの勘定系システムを利用する――。そんな大胆な計画が飛び出した。
2022年11月にNTTデータが発表した「統合バンキングクラウド」構想だ。現在同社が地銀向けに展開する4種類の勘定系システムはメインフレームを基盤としているが、これを1つのクラウドに集約する。地銀は自前で大型設備を持つ必要がなくなるうえ、スケールメリットも働き運用コストの削減が期待できる。
NTTデータの悲願だった「大同団結」。その狙いについて、同社で長年にわたり金融機関のシステム運用を担ってきた鈴木正範常務執行役員に聞いた。
統合実現見据え、思い切って発表した
――統合バンキングクラウド構想に対して、銀行やIT業界から驚きの声が上がっています。
正式発表以前から、水面下ではいくつかの地銀に内容を伝えて感触を探っていた。いずれも前向きな反応を得られたが、4つのシステムの参加行は約40行もある。本当に統合を実現するなら、すべての地銀に同じ方向を向いてもらう必要がある。
ならば当社の考えを公にしたほうがいいと判断し、思い切って発表した。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
ログイン(会員の方はこちら)
無料会員登録
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
この記事の特集
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら