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岸田政権の「公論」なき政策大転換は許されるのか 「防衛費倍増」「原発再稼働」エビデンスは?

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予算委員会のセッションで一時停止する岸田文夫首相
(写真:2022 Bloomberg Finance LP)

2つの大きな政策転換が実現に向け動き出している。

1つはグリーントランスフォーメーション(GX)を目指す政府内の議論で出た原発再稼働。もう1つは、防衛費を現在の2倍に増やし、加えて敵基地攻撃能力を備えるという安全保障をめぐる政策提案である。これら2つの提案が、従来の政策の方向性を大きく変え、私たちの将来に大きな影響を及ぼすことは間違いない。

ロシアのウクライナ侵攻が一因

福島第一原子力発電所の事故以来、脱原発の世論が高まった。それを受け、自公政権復帰以後も、政府は原発の再稼働には慎重な姿勢を示してきた。防衛費についても、従来GDP(国内総生産)の1%を少し上回る程度で長年推移してきたが、財源が定まらないまま、それを一挙に2%にまで引き上げるという。敵基地攻撃能力の保有が、専守防衛原則からの大きな変更となることは言うまでもない。

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