顧問も驚いた、中夜祭で「ももクロ」を披露した有輝
――ひたむきでまじめな有輝さん、現在の芸風とはちょっとイメージが違う気もします。
柴田:私から見た有輝は「まじめな生徒」でしたが、仲間内ではムードメーカーだったようです。誰からも嫌われず、みんなに好かれていました。そして当時から、われわれ教員のまねをしてふざけていたとか。そんなひょうきんな一面があるとは想像もつきませんでした。
卓也:あいつは外面がいいんですよ(笑)。中学時代も、僕の前で先生や近所のおっちゃんをまねしていて。あの頃から人を見る観察力があったようです。
柴田:衝撃だったのは文化祭です。うちの中夜祭は、伝統的にサッカー部が冒頭でショーをするのですが、なんとオープニングでキャプテンと有輝が出てきて。キャプテンはわかるけど、有輝がサッカー部を引っ張っているのかと驚愕しましたね。その後はももクロを全力で踊って会場を沸かせていて、ここでやっと彼の新たな一面を知りました。

卓也:僕も当時は、有輝が人前で目立つタイプとは思っていませんでした。有輝が自分をさらけ出せたのも、学校が楽しかったからでしょうね。当時大阪にいた僕に会いに来ても、「部活動がこうで友達がこうで……」と学校の話ばかり。とにかく口を開けば「学校が楽しい」と言っていました。「高校あるあるシリーズ」の元ネタはほとんど有輝の実体験なので、今の有輝を形成する要素のほとんどは高校の3年間で培われていますね(笑)。
柴田:でも有輝は本当によく見てるよね。彼のネタに出てくる、試験監督で教室に入ってくる部活の顧問なんて完全に私ですよ(笑)。恐ろしい観察力です。
卓也:現在公開しているネタ動画も、有輝が自ら「3年間毎日投稿する」と宣言して実際にずっと続けているんです。高校時代に仲間と毎日練習をしていたからこそ、今は僕を仲間にしてコツコツ努力できるんだと思います。
卓也も感心、芸能界でも礼儀正しい有輝の原点は
――専修大学附属高等学校の校風をどのように感じていらっしゃいますか。
根本:常々思うのは、生徒も教員も笑顔が多いということです。毎朝正門で「おはよう!」とあいさつをして生徒を出迎えるのですが、笑顔で返してくれる子ばかりですね。大学付属の高校はある程度進学が保障されるので、受験のプレッシャーを感じずのびのび過ごせるのも理由の1つかもしれません。
卓也:有輝がこの高校を選んだのは、まさに大学進学を見据えてのことです。有輝は自分の将来に無頓着なタイプで。母親が進路を心配して、「きっと大学受験も嫌がるだろう」とここを勧めました。有輝も、「あんたに合いそうだよ」と言われて見学したらすっかり気に入ったらしく、推薦枠で入学しています。校舎がきれいだったことと、やはりサッカー部に魅力を感じたようです。母親の学校選びは大成功でしたね。
――卓也さんは、専修大学附属高等学校にどんな印象をお持ちですか?
卓也:2022年の「土佐兄弟の青春文化祭」というイベントで、専修大学附属高校の生徒さんに運営を手伝ってもらったのですが、あいさつが丁寧でびっくりしました。イベントは9月でしたが、受験がないからか全員3年生。男女関係なくしっかり話し合いで方向性を決めていたのが印象的でしたね。しっかりしているなと思いました。