再び始まったトランプ劇場――。確実なのは、今後2年間、アメリカ政治はトランプ氏に振り回される日々が続くということだろう。
「共和党有力者はマール・ア・ラーゴからタラハシーに流れていく」との臆測が広まっている。フロリダ州パームビーチのマール・ア・ラーゴに邸宅を持つ「トランプ詣で」ではなく、同州都タラハシーに公邸を持つ「ロン・デサンティス州知事詣で」に切り替わり、党内権力がシフトしていくというのだ。
中間選挙と同時に行われたフロリダ州知事選で、民主党の対抗馬に約20ポイント差で圧勝し再選したデサンティス知事に注目が集まっている。一方で、バイデン大統領の低い支持率から共和党の「赤い波(レッドウェーブ)」が押し寄せる環境が整っていたにもかかわらず、想定外の苦戦を強いられた責任追及の矛先はトランプ前大統領に向かっている。
トランプ氏の政治生命が終焉するという追悼ニュースは、これまでも繰り返し報道されてきた。2016年大統領選直前に判明したテレビ番組「アクセスハリウッド」での女性蔑視発言、2017年にバージニア州シャーロッツビルで白人至上主義団体と反対派が衝突した事件後に白人至上主義者擁護とも取れた発言、そしてウクライナ疑惑と議会乱入事件を巡る弾劾など――。
いずれの際も、しばらく時間を経た後、トランプ氏は復活した。「テフロンドン」と称され不死身と見られてきた同氏だが、今度こそはその時代に終止符が打たれるのであろうか。
保守系メディアとエリート層は反旗
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