龍谷大学「仏教SDGs」を通した社会実践。世代や領域を超えたつながりがもたらす持続可能な行動の連鎖 大学の多様な連帯連携

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平和に寄与するプラットフォームとなるために

「基本構想400」で「『まごころ〜Magokoro〜』ある市民を育み、新たな知と価値の創造を図ることで、あらゆる『壁』や『違い』を乗り越え、世界の平和に寄与するプラットフォームとなる」ことを掲げる龍谷大学。ロシアによるウクライナ侵攻が起こると、いち早く声明を発出し、大学としてできることを模索し始めた。そうして実現したのが、ウクライナ・キーウ大学の留学生受け入れだ。ウクライナがソビエト連邦から独立した直後、1991年に学生交換協定を結んだ龍谷大学では、これまで名以上の留学生をキーウ大学から受け入れてきた。

「気候変動でも戦争でも、犠牲になるのは弱者。誰かを犠牲にして成り立つ社会というのはやはりおかしいと思います。SDGsはそんな世界を変えるためのカギです」

SDGsの概念が一般社会に広まった今、社会を変えるために必要なのは、世界に対する危機感と行動する意志だ。理想を語るだけでは、現状は変わらない。使命感を持って「仏教SDGs」を推進する龍谷大学が、私たちに身をもって示してくれている。

 

TOPICS
「オール龍谷」でウクライナの学生を受け入れ
2022年5月13日、龍谷大学は、学生交換協定校のキーウ大学(ウクライナ)の学生1名を交換留学生として受け入れた。到着時には歓迎セレモニーが開かれ、キーウ市と姉妹都市である京都市の門川大作市長、龍谷大学の学生・教職員らがウクライナ国旗の手旗と横断幕で出迎え、歓迎の意を表した。龍谷大学は、仏教SDGs推進に向けた取り組みの一環として、ロシアによるウクライナ侵攻で影響を受けている学生を早急かつ積極的に受け入れ、京都市をはじめとする学内外関係団体と連携しながら「オール龍谷」で支援することを表明している。今回の受け入れはその第1段階として実現。2022年度後期からは、キーウ大学に限らないウクライナの学生を龍谷大学で10名程度受け入れ、学生たちが日本語を学んだ後は、それぞれの希望にあわせて学部や大学院への進学、就職先の斡旋についてもサポートする予定だ。国際社会が深刻な状況にある今だからこそ、龍谷大学から「自省利他」の行動哲学を世界に向けて発信し、自ら実践していく。

 

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