終幕!トワイライト劇場は、やはり凄かった 豪華寝台列車の旅が、25年の歴史に終止符

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サロンカーでの雑談を楽しむうちに、敦賀を過ぎ湖西線に入った。定時運行が、今日は逆に恨めしい。

京都から下車する人が増え、車内で知り合った人と手を振って別れる。上りは昼過ぎまでのんびり楽しめると思っていたが、時間はあっという間だ。新大阪を出て淀川を渡ると、車内に「いい日旅立ち」のメロディが流れた。12時53分、終着・大阪駅に到着。22時間48分の旅は、疲れを感 じる間もなく、無事終わった。

「寝台列車の旅」はどうなるのか

JR西日本は、2017年春をメドに新たな寝台列車を登場させることを発表しているが、当面は西日本の管内を走るクルーズトレインとなる予定 だ。「ななつ星よりは安くしたい」(JR西日本広報担当者)というが、 現在のトワイライトエクスプレスよりは相当高価になる だろう。25年間の経験とノウハウを積み重ねてきたクルーたちがどうなるかも、現時点では未定だ。

誰でもちょっと背伸びをすれば手が届き、はるかな目的地を目指して走る、フレンドリーな長距離寝台列車。そんな、トワイライトエクスプレスのDNAを受け継いだ列車が、JRの全国ネットワークから登場することを期待している。

(撮影:米屋こうじ、JR提供分除く)

(「週刊東洋経済」臨時増刊 「鉄道」完全解明 2015より転載)

栗原 景 ジャーナリスト

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くりはら・かげり / Kageri Kurihara

1971年東京生まれ。出版社勤務を経て2001年独立。旅と鉄道、韓国をテーマに取材・執筆。著書に『新幹線の車窓から~東海道新幹線編』(メディアファクトリー)、『国鉄時代の貨物列車を知ろう』(実業之日本社)等。

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