景気テコ入れに必死の指導部。だがゼロコロナ政策や不動産市場が足を引っ張る。
共産党の指導層が避暑地に集まり重要事項を討議する「北戴河会議」が、8月中旬までに終了した。それ以降、金融、財政両面で追加的な経済対策が打ち出されている。
中国人民銀行(中央銀行)は8月15日、政策金利の利下げに踏み切った。中期金利である1年物MLF(中期貸出制度)金利と、短期金利である7日物リバースレポ金利を、それぞれ0.1%引き下げた。
これに伴い1週間後には商業銀行の優遇貸出金利が引き下げられた。1年金利は0.05%、5年金利は0.15%引き下げられた。5年の優遇貸出金利の下げ幅が大きいのは、低迷する不動産市場をテコ入れするため住宅ローン金利の引き下げを狙ったものだ。人民銀行は8月22日、主要銀行を集めた座談会を開催し、実体経済への貸し出し投入を増やすようハッパをかけた。
続いて国務院(内閣に相当)は8月24日の常務会議で、地方専項債を0.5兆元(10兆円)追加発行することや、政策金融債を0.3兆元(6兆円)発行することなどを含め、合計19項目の追加経済対策を決めた。
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