「相撲部屋の移転」がここ数年で相次ぐ背景事情 部屋の継承など金銭問題も複雑に絡み合う

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旧東関部屋は元高見山の後、元幕内潮丸の東関親方が2009年6月に部屋を継承。2018年1月に東京都葛飾区柴又に部屋を新設し、移転した。しかし、元潮丸が2019年12月に死去。元高見盛が東関親方として部屋を継承したが、2021年3月に八角部屋へ吸収合併。東関部屋は閉鎖となった。

この柴又の旧東関部屋には、埼玉県所沢市から元大関雅山の二子山部屋が移転し、2021年5月から始動した。国技館へのアクセスが良くなった。

【イラスト】最近の相撲部屋移転の流れ 地図1

稽古環境を変える動きは、ほかにもあった。常盤山部屋は2021年2月に東京都台東区橋場から東京都板橋区前野町に移転。空いた部屋に、茨城県つくばみらい市から立浪部屋が移転した。2021年7月のことだった。所沢市から都内に移転した二子山部屋と同じく、国技館が近くなった。

【イラスト】最近の相撲部屋移転の流れ 地図2

今年4月には、放駒部屋が千葉県船橋市から東京都足立区六町に部屋を新設して移転した。元大関若嶋津の二所ノ関親方から2021年12月に部屋を継承した放駒親方(元関脇玉乃島)が、部屋を新設した。

部屋の移転は、国技館への交通の便や、出稽古を含めたよりよい稽古環境を求めて動く場合が多い。また、部屋の継承など、金銭問題も複雑に絡み合う。相撲部屋の建物は、土俵を含む稽古場が欠かせないため、相撲部屋以外の利用が難しい。相撲部屋の居抜き物件に、別の相撲部屋が入ることが多いのはそのためだ。未公表分も含め、今後も移転の動きは続きそうだ。

(佐々木一郎)

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