アムネスティ・インターナショナル(以下、アムネスティ)は1961年に発足した世界最大の国際人権NGO(非政府組織)だ。
人権侵害のない世の中を願う市民の輪は年々広がり、今や世界200カ国で1000万人以上がアムネスティの運動に参加しています。
国境を超えた自発的な市民運動が「自由、正義、そして平和の礎をもたらした」として、1977年にはノーベル平和賞を受賞、翌年には国連人権賞を受賞しました。(アムネスティ日本ウェブサイト)
ウクライナ軍の行動を批判
2月24日にロシアがウクライナを侵攻した後、ウクライナのゼレンスキー政権は「人権カード」を最大限に活用し、ロシアによる無辜(むこ)の住民への攻撃や残虐行為を非難していた。だがそのアムネスティが8月4日にプレスリリースを発行し、ウクライナ軍の行動を批判した。ロシア政府が事実上運営するウェブサイト「スプートニク」が詳しく報じている。
ウクライナ軍は、学校や病院などの民間施設を軍事目的に使用することで、民間人を危険にさらしている。国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」が、プレスリリースでこのように発表した。
同団体は、民間施設を軍事目的に利用するウクライナ政府は、国際人道法に違反しているとみている。
プレスリリースによると、アムネスティ・インターナショナルの専門家はドンバス、ハリコフ州(ハルキウ州)、ニコラーエフ州(ムィコラーイウ州)の19の居住地区で、ウクライナ軍が住宅から攻撃を行ったことを確認している。同団体は、ウクライナ軍が犠牲者を最小限に抑える目的で、近隣の建物から住民を避難させたかどうかについては把握していない。
同団体が訪問したウクライナ南東部にある29の学校のうち22校には、ウクライナ軍の隊員がいたり、あるいは軍の装備や武器が置かれていた。オデッサでは人口密度が高い住宅地に装甲車が配備され、ドネツクのバフムート地区では大学の建物が軍事基地として利用された。(8月4日「スプートニク」日本語版)
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