26歳婚活女子「乳がん発覚」で知った幸せの本質 「病気がなかったら、私は今も迷走していた」

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しかし、結婚の話を切り出せないまま、転勤を口実に交際半年で突然あっさりと別れを告げられたそうだ。伴走者のいないマッチングアプリは相手の真剣度をつかみにくく、相手を信頼する難しさを感じたと語る。

「相手がどんな思いで付き合っているのか、婚活目的なら早めに確認すべきですけど、実際はなかなか難しくて。好きがゆえに相手から嫌われたくないし、共通の友人などもいないので、交際中も連絡が少し来ないだけで不安にもなる。マッチングアプリを使っていた期間は交際中もつねに思い悩んでいました。2人目の方にはひどい振られ方をしたけど、『結局、相手にとって私はその程度の存在だったのかな』と思います」

今の時代、1人で生きていくことは決して珍しい選択ではない。しかし、周囲の幸せがSNSなどを通してこれだけ目に入ると、「自分は自分」を貫くことも簡単ではない。結果、周囲と同じような幸せを求めて、傷ついてしまう……。

「そもそも、私は基本的に1人でも大丈夫なタイプなんです。前職の頃もプライベートはずっと1人でしたし、多忙とはいえ孤独感を自覚していたら、何かしら動いていたと思うので。

でも、もともと極端な方向に走りやすい性格で、婚活スイッチが一度入り、うまくいかないことが続くと、自分が否定されたような感覚が募ってしまう。余計にマッチングアプリをやめられなくなるという、負の婚活ループに陥っていましたね」

ステージ2の「乳がん」が発覚

2人目の男性と別れて約半年後、マッチングアプリの失敗はマッチングアプリで取り返すと言わんばかりに、河崎さんは2カ月ほどのデート期間を経て3人目の男性と交際することになった。

しかしその翌週、2年近いマッチングアプリでの迷走は、28歳にして思わぬかたちで強制的に終了する。ステージ2の乳がんが発覚したのだ。

「少し前から胸のしこりには気づいていたんですが、ネットで調べたら20代で乳がんってあまりないし、良性がほとんどという話だったので様子見しちゃったんです。でも、だんだんしこりが大きくなり、痛みも出てきてさすがにマズイなと。病院で検査し、悪性と診断を受けたのが昨年の春頃でした。最初は『あー、この年でか』と思いましたね」

すぐに精密検査となり、河崎さんは抗がん剤と外科手術による治療へ専念することに。抗がん剤の副作用で若くして不妊になる女性もいるため、卵子凍結のための期間を挟みつつ、会社を休職した。

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