決め手は銀行の“内部文書”だった。
2022年4月19日、最高裁判所。相続税対策をめぐる訴訟で、時価を基に追徴課税を行った国税当局の勝訴が確定した。相続した不動産は通常、路線価などを基に評価額が算定される。路線価は時価より低いことが多いため、現金を不動産に換えて相続税を申告すれば税額を圧縮しやすい。
典型的な相続税対策に待ったをかけたのが、今回の最高裁で争われた事案だ。時価と評価額の著しい乖離を理由に、国税当局が不動産価格を独自に評価し、相続税額をはじくことが容認された。
実は同19日には相続税対策をめぐって、最高裁は「2件」の判断を下しており、いずれも原告である相続人が敗訴した。共通しているのは、融資を行った銀行の内部文書を国税当局が証拠として提出し、不動産購入が明らかな相続税対策だと裁判所が認めた点だ。
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