同志社中学「1997年から教育ICT化」デジタル化が進んだ学校では、何が変わったのか? 生徒のセルフラーニング促進、教師の負担減も

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今も教育のICT化については試行錯誤が続く。早くからICT化に携わってきた反田先生は教育のICT化の現状についてどう見ているのだろうか。

「ICT化では、よく効率という言葉が出てくるのですが、効率性だけでは十分ではありません。学習者がさまざまな情報にアクセスでき、自分にふさわしい学び方ができるようになったことが本当の大きなメリットであり、そこを先生たちがいかに個々の授業スタイルに落とし込んでいくかがこれから重要になってくると思います」

では、今後日本の教育のICT化はどのような方向に進んでいくのだろうか。反田先生は次のように語る。

「これからも技術の進展によって教育のICT化は進化していくでしょう。例えば、メタバースが今後の教育に何らかの影響を及ぼす可能性は高いとみています。また、デジタル教科書の動向も見逃せません。2024年度から利用開始といわれていますが、紙の教科書と同じような便利さを持ったデジタル教科書にするにはまだまだ新たな技術開発が欠かせないと思います。日本の教育のICT化はまだ緒に就いたばかりです。さらなる可能性を求めて、今後も新たな授業方法を模索していきたいと考えています」

反田 任(たんだ・たかし)
同志社中学校 教育ICT推進担当。担当教科は「英語」。同志社大学で教育実習指導(英語科)の科目を担当。英語の授業では、iPadをはじめICTを活用し、動画・プレゼンテーション制作などのCreativeなアウトプットや英語コミュニケーション力向上のためにオンライン英会話などを積極的に取り入れている。最近ではAIアプリを活用した発音トレーニングやSTEAMの要素を取り入れた授業デザインを試行している。NPO法人iTeachers Academy 理事。Apple Distinguished Educator 2015。Adobe Education Leader 2022

(文:國貞文隆、写真:すべて反田氏提供) 

東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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