GAFAは競合ではない
――澤田純・前社長(現代表取締役会長)は「GAFAが競合になる」と、東洋経済の2年前のインタビューで語っていました。通信インフラのソフトウェア化が進んで参入障壁が低くなる中、NTTグループを取り巻く国内外の競争が激化しています。
今のNTTグループにとって、(ECや検索サービスなどのBtoCに強い)GAFAは競合ではない。どちらかというと、海外企業でいえば、NTTデータなどのBtoBビジネスでアクセンチュア、デロイト、IBMといったシステムコンサルティング会社が今の競争相手だ。
ただ、GAFAなどのIT大手が今後、通信ネットワーク事業に参入する可能性は高い。ソフトウェアとクラウドを組み合わせることで、通信ネットワークを代替できるからだ。
一方、彼らはわれわれのデータセンターを使う顧客でもあり、一部はパートナーでもある。競争しながらも協業しているわけだ。だから、「NTTの競合はどこですか」と聞かれても簡単には言い切れない。
今は先行きが本当に見えない。全然違う分野から競争事業者が現れてくる。時代の変化をうまく捉え、自ら変わっていかなければ、間違いなく競争に負ける。
――将来予測が困難な中でも、NTTグループ全体の舵取りをしていかなくてはなりません。ビジネスをどう展開していくのですか。
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