「頭のいい人」が実は身につけている思考法の正体 問題解決できる人が持つ「関係を科学する」発想
このように問題解決できる人は因数分解をしただけではなく、その後に矢印(→)を使ってさらなる関連付けを試みるのです。これはつねに「AとBの関係を科学する」という発想を持っているからできることです。
- STEP1 因数分解して要素とそれらの関係を明らかにする
- STEP2 さらに矢印(→)で関連づけることで施策を明らかにする
この2行に共通して含まれる漢字がひとつだけあります。「関」です。つまり問題解決が上手な人は「関」で仕事をするということです。
一方、繰り返しですが、数学とは関係の科学です。つねにAとBの関係を表現することを目指す学問と言えます。
ビジネスでの問題解決においてパワフルなツールになる相関関係の分析や回帰分析なども、実はすベてAとBの関係を表現するという思想が根底にあります。私は日頃から「問題解決できる人は思考が数学的である」と言い続けておりますが、今回ご紹介した話題はまさにそのシンプルな例のひとつといえます。
数学を勉強するのではなく、数学的思考を身につける
まとめます。次の1行に異論がある方は少ないのではないでしょうか。
頭の良い人=問題解決できる人 (1)
では問題解決できる人とはどのような人か。ここまでお伝えしてきたように関係を科学できる人、つまり数学的思考ができる人です。
問題解決できる人=数学的思考ができる人 (2)
(1) と(2)より、次の1行が導かれます。
頭の良い人=数学的思考ができる人 (3)
この論述を整理すると次のようになります。これもまた、極めてシンプルではありますが数学的な論述ですね。
(1)かつ(2)→(3)
私は仕事柄、たくさんのビジネスパーソンやトップアスリートの皆様とお会いします。彼らに「もういちど数学の勉強をしたいか?」と問うと、ほとんどが「NO」と答えます。しかし「数学的思考を身につけたいか?」「頭のいい人になりたいか?」と問うと、ほぼ全員が「YES」と答えます。
だから私は、数学の勉強などしなくても数学的思考が身につく教育やコンテンツがあるべきだと考え、現在の活動をしています。ぜひビジネスパーソンの皆様にはビジネス数学という選択があることを知ってほしいと思います。頭の良い人とは、数学を勉強した人ではありません。数学的思考ができる人です。
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