再建中のCSKを住商情報システムが合併、SI業界の4位級へ

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 一方、CSKにとっては、不動産ビジネスなどへの多角化路線で傷ついた信用を取り返すのは並大抵ではない。堅実経営で無借金経営を貫くSCSの信用力は魅力だ。また、流通、通信に強いSCSと、金融に強いCSKという特徴があり、顧客の重複がほとんどない。単純なプラス効果だけでも十分なメリットがある。

ただ、SI企業にとって最も重要な技術人材は、合併などによる企業文化の変化を好まないことが多い。当面は二社の完全統合を急がず、事業部のような形で存続するという。経営陣も、中井戸氏が社長、中西毅CSK社長が副社長に就くという、たすきがけ人事。企業文化や人材の融合をいかに図り、シナジーを生み出すことができるか、新経営陣の腕が問われるところだ。

(小長 洋子 =東洋経済オンライン)
写真は、左が住友情報システムの中井戸信英社長、右がCSKの中西毅社長、撮影:吉野純治


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