60年間トップ爆走、ミック・ジャガーの凄腕経営 『LET’S WORK』著者・小屋一雄氏に聞く

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小屋一雄(こや・かずお)/一般社団法人日本エンゲージメント協会 代表理事。1966年生まれ。米サンダーバード国際経営大学院にてMBA取得。GM本社でアジア地域の商品戦略、ギャラップ社で日本における創業メンバー参画等を経て、2009年強みを生かした人材育成などのユーダイモニアマネジメント社設立。著書に『シニアの品格』ほか。(撮影:尾形文繁)
結成60周年を迎える歴史的ロックバンド、ローリング・ストーンズ。ライバルのビートルズが8年で幕を閉じたのに対し、今も世界ツアーを飛び回る。7月で79歳になるリーダーのミック・ジャガーは、相変わらずの挑発的ダンスパフォーマンスで観客を楽しませ続けている。
彼の足跡に、今まさに現役で働く人々にとってのヒントが多々ありそうだ。エピソードも満載の楽しい1冊。
LET'S WORK ミック・ジャガーに学ぶ「これからの働き方」
『LET'S WORK ミック・ジャガーに学ぶ「これからの働き方」』(小屋一雄 著/コスミック出版/1980円/303ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──60年存続し利益を上げ続ける姿は、さながら「ローリング・ストーンズ株式会社」だと。

イカれた悪の権化を道化師として演じながら、ビジネスマン的発想で率いているのがミック・ジャガーです。自分たちのビジネスについて、助手席や後部座席ではなく、必ず運転席に座っている。

中流階級出身の彼は、奨学金付きで名門ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに入学した。計算は速く、財務諸表を読む、契約書に目を通す、銀行との折衝に加わる、レコード会社重役と対等に渡り合って史上最高契約額を勝ち取る。そのすご腕ビジネスマンぶりをビル・ゲイツもスティーブ・ジョブズも認めていた。音楽だけを追求すべきアーティストが金勘定なんて醜い、と思われがちだけど、二面性を使い分け、欲するものをとことん追い求めるミックを、私は最高に格好いいと思っています。

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