コロナ禍で「旅行業界」に挑むベンチャーの大勝負 社長はリクルートOBでRelux立ち上げた篠塚氏

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令和時代に生まれた旅行会社は、逆境下でどう戦っていくのか。

4月5日にアプリがローンチ。ハワイツアーの中でも王道の商品を軸に攻める考えだ(記者撮影)

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「海外旅行を、アマゾンで水を買うくらい簡単にしたい」――。こう語るのは令和トラベルの篠塚孝哉社長だ。

同社は4月5日、海外旅行予約アプリ「NEWT(ニュート)」のサービスを開始した。3月に入国制限が緩和され、一部の国・地域以外から入国する場合、3回のワクチン接種で入国後の隔離が免除されるようになっている。こうした対応を見て、令和トラベルも延期していたサービスの本格始動にこぎつけた。

篠塚社長は2011年にLoco Partners(ロコパートナーズ)を起業し、高級ホテル・旅館の予約サービス「Relux(リラックス)」を運営。2017年にKDDIへ事業を売却した実績を持つ。1年前の2021年4月に創業した令和トラベルは、こうした背景から注目を集めるベンチャーだ。

ハワイの王道ツアーを攻める

サービス開始にあたり、商品として扱うのはハワイ。300種類のツアーの予約を受け付けている。アプリをのぞくと「シェラトン ワイキキ」や「ヒルトン ハワイアン ビレッジ」をはじめ、有名ホテルに泊まるツアーが並ぶ。まずはワイキキ周辺で大型のホテル、かつオーシャンビューの客室など、王道の商品を軸にラインナップを広げていく考えだ。

アプリの特徴はとにかく操作が簡単な点だろう。他社サイトで予約する場合、完了まで10ページほど要する例もあるが、それを3ページで終わらせるという。商品数が他社よりも少ない分、アプリの使い勝手はまねできないレベルまで作り込んだ。「検索から比較、決済まで、異次元な簡単さを実現できている」。篠塚社長はこの簡単さこそ、サービスの根幹かつ差別化策と位置付けている。

価格面も重要ポイントになる。令和トラベルの従業員は現在30人。店舗を抱える旅行会社と比べて、必然的にコストは低くなる。また、仕入れは現地の手配をする会社と連携したり、一部ホテルは直接仕入れている。コロナで需要が蒸発していたため、ハワイも営業しやすく、安く仕入れやすい環境だった。これまでの調達資金を活用して、安く提供する商品もあるようだ。

王道ツアーをそろえ、簡単な操作、価格は控えめ。幅広い層を意識したサービスを作った背景には、普段の週末など短期間でも気軽に海外旅行に行ってほしい、という思いがある。「海外旅行は人生の転換期になりうる。3~4泊で人生が変わる体験はほかにはない」(篠塚社長)。

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