国内の旅客需要が急回復している。国内最大手のANAホールディングスはコロナ後の成長戦略をどう描くのか。片野坂真哉社長に聞いた。
1000億円の赤字に抑えられた
――2015年に社長に就任して以来、コロナ禍に見舞われるまではANAホールディングスの業況は順風満帆でした。
社長就任からずっと増収・増益・増配だった。(経営者には)巡り合わせというものがあり、前任の伊東(信一郎)会長は最初にリーマンショック、(伊東氏の2つ前の社長を務めた)大橋(洋治)さんはセプテンバーイレブン(2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件)、(1997年から2001年まで社長を務めた)野村(吉三郎)元社長もアジア通貨危機に直面した。
2021年3月期も5100億円の赤字予想を立てて、結果として約4000億円(の赤字)で済んだ。今期は4分の1の1000億円(の赤字予想)に抑えた。やはり(社員は)頑張ったと思う。
――2022年3月期は期初に黒字化を見込んでいましたが、一転して1000億円の最終赤字予想に修正しました。旅客需要の見立てが楽観的すぎたのではないですか。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら