組織の多様化こそが革新を生む。頭脳のジャパンパッシングをいかに防ぐか。
人口減少で世界の先頭を行く日本。生産年齢人口は2040年に6000万人割れ(20年は約7400万人)が予想される。その中で経済成長と活力を保つには、外国人材の活用が欠かせない。
2つの側面がある。1つは、人手不足対策など労働力を量的に確保するための活用だ。外国人労働者は20年10月末時点で約172万人で、10年前比3倍に増えた。とくに増えたのが技能実習生と留学生だが、前者は技術移転による国際貢献、後者は学習が本来の目的。しかも低賃金・長時間労働などの人権侵害が社会問題化している。
政府は19年、新たな就労目的の在留資格「特定技能」を創設。介護、外食、建設など14業種を対象に、人手不足対策として正面からの外国人受け入れを解禁した。ただし、受け入れ体制の改善という根本的課題は残ったままだ。
なぜ高度外国人材か
もう1つの側面が、「高度外国人材」の活用である。
高度外国人材とは、研究者やIT技術者、起業家など高度な専門技術や知識を使って仕事をする外国人を指す。「専門的・技術的分野の在留資格」(20年10月末で約36万人)に該当し、増加傾向にある。ただ、その資格の中には偽装就職による単純作業者も多いとみられ、正確な人数は把握できない。
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