診断翌日から周囲の対応一変 自信失い諦め、依存度高めていく
──「家族から車に乗らないでと言われ、車や鍵を隠され免許証を奪われた」。認知症当事者の話にギクッとしました。読んで、身に覚えのある家族は少なくないかと。
当然ですが、症状が進むなどして危険な人には絶対運転させてはいけない。ただ、当事者が認知機能検査をクリアしていて、自己判断できる状況なら、奪うのではなく、自分で決めることを応援してほしいと思うのです。ぶつからない車に換えるとか、乗り続けられる工夫を一緒に考えてほしい。
認知症は、診断直後から重度の症状がすべての前提となり、行動制限・監視下に置かれる。私が39歳で診断されたとき、区役所、地域包括支援センター、どこへ行ってもまず介護保険の話でした。「会社辞めてデイサービスに通ったら?」と。30代の人間が働き続けるという普通の考えがなかった。進行してから行動を変えるのは難しいけど、段階に応じた工夫や対応で病気とうまく関わっていければ、よりよく生きられるはずです。
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