地権者の同意や補償を行うことなく地下深くの工事を認める大深度法。同法に基づく工事の危険性とは。
「地表に影響はない」はフィクションだ
――「地上に影響は生じない」と信じられてきた大深度地下の工事で、陥没事故が起きてしまいました。
大深度法の最大の問題は、「地表に影響はない」という虚構、フィクションを前提にした法律ということだ。(大深度法の立法の前に有識者を集めて議論した)調査会答申でも、実質的に地表に影響はありうると書いてある。
ところが、国会では「地表には影響がない」という答弁が繰り返された。地表に影響があるとなれば、その補償をしなればならず、地権者の承諾なしにトンネルはつくれない。
(調査会の)答申にも書いてあるが、大都市では地権者に了承を取るのは困難で、地権者の承諾なしで工事ができないかを追求した。それで地表に影響はないことにした。しかし、それはウソだったことが明らかになった。
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