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「コロナ収束後は労働力不足 HRテックで仕掛け作る」 和田孝雄 パーソルホールディングス 社長

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わだ・たかお 1962年生まれ。86年立命館大学法学部卒業。91年テンプスタッフ入社。2016年テンプスタッフ社長、20年パーソルホールディングス副社長を経て、21年4月から現職。(撮影:梅谷秀司)
コロナ禍は人材業界にも影響を及ぼしている。転職サイト「doda」などを手がける大手のパーソルホールディングスも例外ではない。今年4月に就任した和田孝雄社長に足元の状況と今後の展開を聞いた。

2021年度の予想売上高

コロナ禍や為替の影響で達成できなかった売上高1兆円に再度挑戦。需要旺盛なIT領域と一般派遣や人材紹介の回復が牽引役だ。

──人材派遣市場の足元の状況を教えてください。

3、4月の動きが1年間を大きく左右するが、4月の派遣稼働人数は前年比97%まで戻っている。小売りや飲食は回復に時間がかかるが、IT系や通信は非常にいい。今年度の上期中にはいちばんよかった頃の水準にまで戻るとみている。企業でも外すことのできない業務の比率が上がっており、在宅勤務などで回してもらっている。「派遣切り」が起きているような状態でないという認識だ。

──コロナ禍が収束すれば再び人材不足になるとの声を聞きます。

就労人口が減少し続けており、生産性向上やAI(人工知能)の普及では労働力をカバーし切れない。今後10年ほどのスパンで見れば労働力不足はさらに進むだろう。

──人材紹介など転職マーケットの動向はどうでしょうか。

2020年の今頃は、いつの時代も採れない本当にハイレイヤー(高年収層)の求人だけ動いていて、人材紹介案件はほぼ半減した。ただ足元では75%程度まで持ち直しており、若い人の求人も増えている。キーワードはDX(デジタルトランスフォーメーション)。DXと営業企画や事業企画などを、掛け合わせでできる人材のニーズが非常に高い。

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