──きらびやかな欧州ブランドと日本の伝統的ものづくり、だいぶイメージに差がありますが。
欧州ブランドも元は街角の冴えないかばん屋とか山奥の工房だった。今は普通にラグジュアリーブランドと言っているけれど、その始まりはルイ・ヴィトンが東京、大阪に出店した1978年です。フランス国内に2店舗しかなかったルイ・ヴィトンが、極東の島国でモノグラムのバッグが大ヒットすることを発見し、2年後シャネルも日本に上陸。80年代バブル期を捉えて欧州ブランドが怒涛のごとく日本に押しかけてきた。彼らは自らの魅力を最大限打ち出して、今の地位を築きました。
一方日本では、後継者がいない、売り上げも厳しい、いい技術・製品を持ちながら経営難、という企業があまりにも多い。ラグジュアリーブランドと遜色ない技や伝統を持ちながら、「ルイ・ヴィトンなんて、私どもにはとてもとても」と皆さんへりくだる。でもそれは、彼らが上り詰めた現在地を見ているだけ。ラグジュアリーブランドになるために彼らが何をしたか、日本の企業にも見習ってほしいと思って書きました。
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