――コロナ禍による在宅勤務の普及や外出自粛で、消費者の行動が大きく変わりつつあります。大型駅に隣接したターミナル型の百貨店がとくに大きな影響を受けています。
今はコロナの影響で外出を控え、都心にある百貨店へ買い物に出掛ける人が減っている。人が大都市に集まりにくくなってくると、ビジネスモデルを変えていかなきゃいけない可能性も出てくるが、そこはまだ読み切れない。
この10年ぐらいで見ると、都市型の大型百貨店の売り上げはあまり落ちていない。百貨店が持っているパイ(市場)がだんだん小さくなる中、百貨店は全体としてサイズ(売り場面積)を調整しながら生き残ってきた。人口30万人以下の地方の百貨店は消滅していったが、東京とか大阪とか大都市の百貨店はしっかり残っている。
問題は、この先のいろいろな構造調整。コロナだけでなく、ネットでの購入がもっと普及してくる。国内から百貨店がなくなるかなくならないかということではなく、小売業全体のパイの中で、どれぐらいのパーセンテージで生き残っていくのかという問題だろう。
――大都市にある百貨店に比べて、地方都市の百貨店の状況はより深刻です。
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