「転売ヤー」の増殖を誰も止められない事情 人気ゲーム機など高額転売はやりたい放題

印刷
A
A

2020年は店頭からマスクが消え、ネット上で高額転売が横行する異常な事態が起きた(編集部撮影)

特集「転売ヤーの是非」の他の記事を読む

「転売ヤーに対していろいろと批判があるのはわかっているが、自分たちは“必要悪”といえる存在だ」

ある40代の転売ヤーの男性はそう話す。かつてはパチプロだったが、転売で生計を立てるようになってから10年以上になるという。昨年は、人気ゲーム機の「Nintendo Switch(スイッチ)」や「PlayStation(PS)5」、「鬼滅の刃」グッズなどのエンタメ商材のほか、規制直前までマスクなどの衛生用品も転売し、「数千万円を売り上げた」と打ち明ける。

人気商品を大量に仕入れ、高値をつけて売る人たちは、ネットの世界で「転売ヤー(転売屋)」と呼ばれる。フリマアプリやオークションサイト、出店者として登録をしたアマゾンなどのECサイト上で商品を転売し、利益を稼ぐ。小遣い稼ぎの個人から、転売を生業にする人までそのタイプはさまざまだ。

転売の商材は、一般消費者が買いそうなものであれば何でもあり。これから人気化しそうで品薄が見込まれる限定商品、抽選販売が実施される新商品を徹底的に調べ上げる。1つでも多く買うために、ネット販売ならば、1人で複数のアカウントを作ったり、ウェブブラウザを自動で動かすbot(ボット)を利用したりする。どこかの実店舗で数量限定の販売があるとわかれば、アルバイトを雇って行列に並んでもらい、商材を買い集める“プロ集団”もいる。

「昨年はまさにマスクの転売バブルから始まった。その後も確実に稼げる商材がたくさんあって、プロでも初心者でも誰でも稼げたのではないか。不謹慎かもしれないが、亡くなった芸能人の写真集やDVDなども高値で売れた」(前出の転売ヤー)という。

次ページ法的規制なし
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
トヨタが新型クラウンから始める販売改革の衝撃
トヨタが新型クラウンから始める販売改革の衝撃
平気で「サラダ」を食べる人が知らない超残念な真実
平気で「サラダ」を食べる人が知らない超残念な真実
任天堂Switchが「6年目でもまだまだ売れる」根拠
任天堂Switchが「6年目でもまだまだ売れる」根拠
平気で「漬物」を食べる人が知らない超残念な真実
平気で「漬物」を食べる人が知らない超残念な真実
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内