コロナ禍で事業を牽引した食肉
――丸紅の食料事業は安定していますが、新型コロナの影響を受けなかったのでしょうか。
足元の業績は期初の想定よりも上振れている。好調なのは食肉関係だ。丸紅グループにはアメリカで牛肉処理加工を行うクリークストーン社がある。高級なアンガスビーフを加工販売している会社だ。アメリカではステーキハウス向けの販売は落ちたが、自宅で調理して食べる人が増えたことで需要は高まった。
一方で、供給はタイトだった。アメリカの食肉加工業者で多数のコロナ感染者が発生し、操業停止を余儀なくされた工場が出たからだ。クリークストーン社は集団感染が発生せず、安定操業を続けたことで売り上げを伸ばすことができた。アメリカの小売り大手・ウォルマート社への長期契約に基づく供給が、2020年から始まったことも追い風となった。
日本でも同様だ。丸紅グループには、国内で鶏肉製品生産・販売などを行う子会社のウェルファムフーズ社がある。同社は国内でも外食せずに調理を行う人が増えたことで好調だった。
――ベトナムではインスタントコーヒーの工場を新設します。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら