にわかに注目を集める大手総合商社。キーマンインタビューや財務などから5大商社の現在地と今後の戦略を分析していく。
この夏、株式市場で日本の総合商社に突如としてスポットライトが当たった。
アメリカの著名投資家、ウォーレン・バフェット氏が総合商社に食指を動かしたからだ。同氏が率いるバークシャー・ハサウェイは8月30日、5大商社(伊藤忠商事、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅)の株式をそれぞれ5%超まで取得したことを発表した。
これを受けて、8月31日の東京株式市場では、丸紅の株価が一時前日比14%高となるなど5大商社の株価は軒並み上昇。伊藤忠商事の岡藤正広会長CEO(最高経営責任者)は「世界の金融市場から出遅れていた日本株、とくに商社株に世界有数の投資家が関心を示したことは日本市場全体にとって明るいニュースだ」とコメントを出した。
バフェット氏はアップルやコカ・コーラなど、主に米国の大手企業の株式に投資することで知られてきた。「投資の待機資金は約1460億ドル(約15.4兆円)とされ、いかなる投資が行われるのかつねに注目されている」(びとうファイナンシャルサービスの尾藤峰男代表)。
なぜ日本の商社か
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