三菱商事、遠のく利益9000億円目標 データ/中期戦略の前提が様変わり

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三菱商事の収益構造は資源関連の利益が多く、三井物産と似ている。稼ぎ頭である金属資源は、原料炭や銅などの優良な資源権益を保有する。資源のほかに食品や電力、モビリティなど非資源でも幅広い収益基盤を持つ。

食品産業グループはサーモン養殖・加工・販売の世界大手であるセルマック社(ノルウェー)を持つ(写真左上が養殖場)。電力ソリューショングループは、再生可能エネルギーに注力しており、欧州で複数のプロジェクトを手がける(写真右上はオランダ沖合の洋上風力発電所)。コンビニ大手の一角であるローソンは、2017年に出資比率を引き上げて子会社化した(撮影:今井康一)

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資源ビジネスの中でも、2001年に子会社のMDP社が金属メジャーのBHPビリトン(現BHPグループ)と合弁(出資は50%ずつ)で設立したBMA社の利益貢献度が高い。同社は製鉄向けに使う石炭(原料炭)で世界最大級の事業を手がけている。市況の悪化から2014、2015年度には赤字を出したが、その反省を生かし操業コストの低減で採算も改善。三菱商事にとって欠かせない利益柱だ。

中期経営戦略の利益目標は達成困難

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