有料会員限定

「白人男性中心の社会を変えていく必要がある」 異色のVCが目指すもの/バックステージ・キャピタル創業者 アーラン・ハミルトン

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
Arlan Hamilton 1980年ミシシッピ州ジャクソン市生まれ。レコード会社のツアーコンダクターやインディーズ雑誌の制作を経験、サンフランシスコ空港で食料配給を受けながら一時はホームレスとしても生活。2015年にバックステージ・キャピタル設立。近著にIt's About Damn Time(ペンギン・ランダムハウス、邦訳未定)。(©Sarah  Deragon Landscape)

特集「アメリカの新常識」の他の記事を読む

有色人種および女性・同性愛者の起業家に対する投資は1割未満。そんな米国のベンチャー業界に風穴を開けようとしているのが、自身も黒人で同性愛者のアーラン・ハミルトン氏だ。ブラック・ライブズ・マター(BLM)運動が全米で巻き起こる中で、自らが率いるベンチャーキャピタル(VC)はどのような役割を担うのだろうか。

──2015年に立ち上げたバックステージ・キャピタルは、社会的に「過小評価(underestimate)」されている起業家を対象に投資を行うVCです。なぜこのような取り組みを始めたのでしょうか。

ロサンゼルスで暮らしシリコンバレーの人々と付き合う中で、自分はいつも疎外感を覚えていた。コネもない、お金もない、学歴もない起業家は蚊帳の外に置かれていて、実際に困っているケースを多く見てきた。高学歴で白人の男性に固められたネットワークに、われわれのようなマイノリティーが外から入り込むのは難しい。だが逆に過小評価されている起業家にこそチャンスはあると考え、VCを立ち上げた。現在は140社に投資していて、運用額は1200万ドル(約13億円)になる。

関連記事
トピックボードAD