米国は「新冷戦」にどこまで本気なのか。米国の東アジア外交に精通するカルダー教授に聞いた。
ポンぺオ国務長官の7月23日の演説は中国に厳しい内容だったが、選挙用のレトリックだと思う。米中の経済をデカップリングするといっても、企業は自社の競争力を損なうような選択はしない。米政府が自国の企業に中国で生産させないといった、経済的に不合理な行為を本当に強いるかは疑問だ。
AI(人工知能)、5G(第5世代移動体通信)などの技術では民間用と軍事用の垣根がなくなってきており、このことが米中関係の緊張を高めているのは確かだ。また医療用物資などの分野では中国への依存度を下げねばならないが、あまり極端なことはできないだろう。
バイデン氏は中国バッシングにそう積極的ではない。米国の同盟国の多くも、米国が対中強硬外交を続けることを望んでいないと思う。
バイデン氏が副大統領を務めたオバマ政権は中国に少し甘かった。COP21(国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議)でパリ協定を成立させるために中国との協力などを強調しすぎた一方で、経済競争、とくに技術への目配りが不足していた。
その反省を踏まえて、バイデン氏が政権に就いたら、米国の安全保障のために中国との技術をめぐる競争をもっと重視するだろう。また、日本をはじめ欧州諸国など同盟国との関係を一層大事にする。香港国家安全維持法や新疆ウイグル自治区での人権抑圧の問題などでも、同盟国との協力をより強調すると思われる。
バイデン氏は上院外交委員長を長く務めただけに、国際的な人脈も豊富だ。副大統領時代には、当時中国の国家副主席だった習近平氏と悪くない関係を築いた。
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