商慣習も飲食文化も日本とまったく違うインドで、現地専用ウイスキーを投入した。
デリー近郊、グルグラムのサイバーシティー内にあるレストランバーに入ってみた。全体的に少し明かりを落とし、間接照明を使った落ち着いた雰囲気。隣の席を見ると、男女のカップルが談笑しながらウイスキーのグラスを傾けていた。
テーブルには、タンドリーチキンや豆をスパイスで味付けした料理が並んでいた。話を聞くと、インド人にとってウイスキーなどはまだ高価な飲み物のため、こういったスナック系料理を食べながら、ゆっくりお酒を楽しむという。「カレーやナンを食べるときは食事に集中し、お酒を飲まない」と、40代のインド人男性は話してくれた。
英国の植民地だったインドは、実は世界屈指のウイスキー消費国だ。世界のアルコール飲料市場調査を行うIWSRによると、2018年にインドで販売されたウイスキーは2億1300万ケース(1ケース9リットル換算)。2位の米国が6900万ケース、3位の日本が1900万ケースであることを踏まえると、桁違いの市場である。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待