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安易に米国流とはせず国民性に合った経営を 日本企業への警鐘1|Interview|キヤノン 会長兼CEO 御手洗冨士夫

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みたらい・ふじお 1935年生まれ。中央大学法学部卒業。61年キヤノン入社。79年キヤノンUSA社長。95年社長、2006年会長、06〜10年に経団連会長。12年会長兼社長兼CEO。16年から現職。(撮影:尾形文繁)

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ラグビーワールドカップ(W杯)や東京五輪など国際的なスポーツイベントで盛り上がる日本。一方で米中覇権争いが激化し、グローバル化の中で日本企業が進む道は不透明さを増している。ラグビーW杯2019組織委員会会長、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会名誉会長を務め、元経団連会長(現名誉会長)でもあるキヤノンの御手洗冨士夫会長に、世界の動きや日本企業の今後について聞いた。

 

──ラグビーW杯はアジア初開催の日本で盛り上がりました。

大成功だ。チケットは184万枚売れ、販売率は99%に上った。テレビの瞬間最高視聴率も53.7%を記録し、国民の約半数がテレビで観戦したといえる。ワールドラグビーのビル・ボーモント会長も「これまでで最もすばらしい大会」と評価してくれた。

──成功の要因は何でしょうか。

まず開催前のプロモーションがしっかりできた。1年前、100日前と、節目にイベントを実施し、キヤノンもラグビーの写真が入った街頭看板を「ウォールギャラリー」として全国各地に置いた。また「おもてなし」も評価された。小学生がキャンプ地で各国の国歌を斉唱するなど、全国で草の根ベースの交流が行われた。

何よりも日本代表が初戦のロシア戦で勝利し、優勝候補のアイルランドにも勝った。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチのすばらしい指導の下、練習を続け、実力を上げていたことに国中が感動した。

──20年は東京五輪があります。

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