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政治・経済・投資 #2020年代を語る

石炭の価値はゼロになるだろう 脱炭素化|Interview|元米副大統領 アル・ゴア

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Al Gore 1948年生まれ。米副大統領を務めた後、現在、「クライメート・リアリティ・プロジェクト」会長。気候変動がもたらす危機を知らしめた功績によって、2007年にノーベル平和賞を受賞。(撮影:今井康一)
今までに経験したことのない規模の台風や集中豪雨など、気候変動による災害の直撃を受けている日本。一方で、脱炭素化への取り組みの遅れが海外から指摘されている。気候変動問題への対処の必要性を30年以上にわたって訴え続けてきた元米副大統領のアル・ゴア氏に聞いた。

──私たち日本人や人類は、いかなる未来に向かおうとしているのでしょうか。

気候変動は非常に大きな脅威になっている。今世紀末には、平均気温が現在より摂氏5.4度も高くなると予想されている。これは、今のままのビジネスを続けていき、地球温暖化を進行させる二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの大量排出が続いた場合の予測だ。日本がリーダーシップを発揮し、世界が排出削減に踏み切った場合には、気温上昇の幅をより小さく抑えることができる。私はそれが可能だと思っているが、もしもうまくいかずに極端な気温上昇が起きれば、人類の文明に終わりをもたらすことになる。

──どのような解決策があるのでしょうか。

危機の回避には、温暖化を促進する石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料から、太陽光や風力などの再生可能エネルギーへ、エネルギーの使用を切り替える必要がある。

日本の信用は低下

──日本では現在、発電電力量に占める再エネの割合は決して高くありません。脱炭素化への政策転換が遅れると、どのようなことが起こりえますか。

政策転換の遅れは大きなビジネスリスクにつながる。米GE(ゼネラル・エレクトリック)の事例を見るべきだ。GEは石炭火力やガス火力発電に企業の将来を懸けた。しかしうまくいかずに、市場価値の多くを失った。資金調達の危機にも直面している。

(今から12年前に起きた)サブプライムローン危機についても思い起こしてほしい。同ローンを証券アナリストたちが価値のないものと見なしてから、数年後に危機が表面化した。現在、炭素関連資産にもサブプライムローンと同様のリスクがある。石炭火力発電にさらに多くの投資をした場合、それらは今後、価値ゼロの“座礁資産”になる可能性が高い。

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