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政治・経済・投資 #2020年代を語る

きれいな言葉だけでビジネスは続かない 新しい会社|Interview|マザーハウス 社長・デザイナー 山口絵理子

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やまぐち・えりこ 1981年生まれ。慶応大学卒業後、ワシントン国際機関のインターン、バングラデシュの大学院を経て2006年、マザーハウス設立。現在、世界に38店舗を展開。(撮影:今井康一)
開発途上国支援とビジネスの両立に成功したのがマザーハウス。山口絵理子社長がその秘密を語る。

──事業の特徴は?

自社工場は現在、6カ国にあるが、バングラデシュではジュート(黄麻)やレザーを使ったバッグ、インドでは手紡ぎ・手織り綿を使った洋服など生産地ごとに作る製品が違う。それは、生産地に応じて強みとなる素材をどう生かすか考えて作っているから。現地の人も気づいていないオリジナリティーや強みを生かしながら付加価値を高め、世界で売れる商品にチューニングしていく。

生産地に足を運び、現地の従業員と同じ言葉で議論するのが大事であり、私は生産地の言語を習得してきた。たとえ下手でも現地語で指示を出したりコミュニケーションを取ったりして、お互いに理解を深めたうえでのものづくりでないと意味がないと思う。

途上国発の世界ブランド

2006年、最初に立ち上げたバングラデシュの現地法人には今、日本人の駐在員は一人もいないが、自立運営で日々利益を生み出している。22年には工場を移転して病院と学校の機能も併せ持ったまったく新しい工場にする計画だ。

──リスクはありませんか。

毎年どこかでテロや自然災害が起きるので、リスクを考えてもきりがない。例えばネパールで大震災が起きてストールが作れなくなったときは、瞬時に切り替えてほかの生産地で別の商品を作った。会社の理念を「途上国から世界に通用するブランドをつくる」と抽象的にしているので、それさえ守っていればハウツーはどうにでもできる。軽いフットワークで柔軟に戦術を変えられる、よい意味でのベンチャーでいられるか。それがキーだと思っている。

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