大赤字のソフトバンクグループ、それでも強気を貫く根拠 孫社長が「ボロボロ」と評した中間決算
「反省するが萎縮しない」と言い切った孫社長。焦点は米ウィー再建の行方だ。
収益に大きな貢献を続けてきたファンド事業が、ソフトバンクグループ(G)の決算に大穴を開けた。
「ボロボロ」と孫正義社長が評した2019年度中間決算。第2四半期(7~9月)の3カ月間で7043億円の営業赤字に転落した。このうち、ベンチャー企業に投資するファンド事業が9702億円の赤字で、通信など子会社が手がける一般事業の黒字は完全に吹き飛んだ。
ソフトバンクGはサウジアラビアなどから10兆円の資金を集めてファンドを組成。人工知能(AI)関連のベンチャー企業88社に投資している。ファンド事業の巨額赤字は、投資先の評価が大きく下がったことが原因だ。象徴的なのは、世界32カ国・122の都市でシェアオフィスを展開する米ウィーワーク。その運営会社・米ウィーカンパニー(ウィー)の評価下落が直撃した。
「テック企業ではなく単なる不動産賃貸会社なのではないか」──。9月に予定されていた上場を間近に控えたウィーに対し、投資家の間でそんな疑念が広まった。ガバナンスも問題視され、結局、上場計画は撤回。ソフトバンクGはウィーの企業価値を470億ドルとしていたが、7~9月に80億ドルまで下げた。
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