遺品整理人 小島美羽氏に聞く 『時が止まった部屋 遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし』を書いた

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こじま・みゆ 1992年生まれ。高校卒業後、郵便局に勤務。その後複数の職業を経て、2014年遺品整理クリーンサービスのToDo-Companyに入社、遺品整理やゴミ屋敷の清掃、孤独死現場の特殊清掃に従事。16年から独学で現場を再現したミニチュアの制作開始。(撮影:尾形文繁)

孤独死もゴミ屋敷も誰にでも起こりうること

リアルすぎる孤独死現場の模型。2世帯住宅なのに発見が1週間後だったというケースもある。孤独死は誰にでも起こりうる、と著者は呼びかける。実際の写真だと生々しく、故人をさらし者にしてしまう。遺族にも悲しい記憶を思い起こさせる……。そこで思いついたのが、自身初挑戦のミニチュアによる再現だった。

時が止まった部屋:遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし
時が止まった部屋:遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし(小島美羽 著/原書房/1400円+税/139ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──お風呂で孤独死された現場の様子が凄惨でした。熱い湯船、追いだき・保温機能で腐敗が早く、遺体が溶けてしまうって、目を覆う光景ですよね。壁1枚隔てた部屋で実際に起こりうると強調したくて、あそこまで作り込んだ?

そういう意図もあります。でもまずはヒートショックへの危機感を高めてもらいたかった。冬場ヒートショックで、お風呂で溺死する方がすごく多い。ヒートショックは予防さえしていれば、亡くならずに済んだかもしれない。脱衣所にヒーターを置くとか、前もって浴室をシャワーで温めておくとか、湯温は40度以上にしないとか、急激な温度差を避けるだけで、リスクはだいぶ下がります。

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