興味があるから訪日、在留。まず日本語で話しかけよう
外国人と話すときは外国語を使う、というのが日本人の常識だろう。が、日本でも外国語を使うべきなのか。日本に来る外国人(インバウンド)は日本に興味があって来ているわけだし、全員が日本人にとって代表的な外国語=英語を話すとは限らない。まずは日本語で話しかけて、コミュニケーションに点火しよう。
──「やさしい日本語」というカテゴリーがあるんですね。
もともと阪神・淡路大震災をきっかけに、日本語の得意ではない外国人に情報を伝える、防災・減災の観点から生まれました。また、在留外国人と日本人の多文化共生のツールとする考えもあります。
──それを観光でも使おうと。
東日本大震災でインバウンドがいなくなったとき、この機にツーリストトーク、つまりインバウンドへの言葉遣いの問題点を洗い出して、平常化に備えようと思いました。日本各地の観光現場を回ると、「外国のお客さんに日本語を使ってもらうと申し訳なく思う」という話をほうぼうで聞く。「申し訳ない?」と違和感を持つのに多少時間を要し、私自身も「外国人とは英語」というステレオタイプを持っていたことに気づきました。で、思ったんです。「ツーリストトークに日本語が使えるな」と。その後「やさしい日本語ツーリズム研究会」に出合い、日本語の可能性を顕在化させたいと考えました。
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