ニシキゴイも中国が高値買い クールジャパン戦略の目玉に

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日本の伝統魚ニシキゴイ。中国で「爆買い」ならぬ「箔買い」されている。

新潟県小千谷市の大日養鯉場。業界最大手の企業だ。右の人物が代表取締役の間野太氏

茶道、アニメ、着物、コンビニエンスストア……。インバウンド需要を取り込もうと内閣府が主導する「クールジャパン推進会議」が6月15日、新潟県小千谷市で開かれた。開催地が新潟県内だったのは、この日のメインテーマが新潟を発祥の地とするニシキゴイだったからだ。

「日本を代表するコメ、日本酒と並んでニシキゴイは海外への訴求力がある」。パネリストを務めた日本政策投資銀行新潟支店の関尚久次長はそう語った。

内閣府などが主催したクールジャパン推進会議in新潟

ニシキゴイ等の2018年の輸出額は43億円。この10年間で倍増した。最近では欧米諸国に加え、アジア、とりわけ中国向けが輸出額を押し上げている。

その背景について、日本産ニシキゴイを中国に輸出する卸売業大手・三信トレーディング代表取締役の範軍氏は次のように説明する。「中国では、癒やしや安らぎを求めて日本の文化に親しむ人が増えているためだ」。

こうした中で中国人によるニシキゴイの高値買いが注目されている。

最高額2億円で落札

昨年10月に広島県で開催されたオークションでは、1匹のニシキゴイが過去最高額の2億0300万円で落札された。買い付けたのは中国人の実業家だ。模様や体型、血統によって価格差はあるものの海外バイヤーが介在する取引の額は1匹数百万円、高いものでも数千万円程度。空前の高額に驚きの声が湧き起こった。

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