ソニーに学べ なぜソニーは苦境から抜け出せたのか

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一度は「負け組」の烙印を押されたものの、ソニーはそこから過去最高益を更新するまでに復活した。再成長の軌跡から、日本企業の進むべき道を探る。

本誌:印南志帆、二階堂遼馬、中島順一郎
写真:5月末の経営戦略説明会にて、2人の創業者の写真を前に話す吉田憲一郎社長

週刊東洋経済 2019年7/6号
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かつてはテレビをはじめとするエレクトロニクス(以下、エレキ)部門の不振に直面し、2009~14年度の6年で5度の最終赤字を計上したソニー。「もう終わった会社」と揶揄されることもあったが、今や高収益企業に変貌した。

18年度の当期純利益は9162億円で、2期連続で過去最高を更新。営業利益率は10.3%とライバルのパナソニック(同5.1%)を圧倒し、日立製作所(同8.0%)を上回る。

業績の回復を受けて、株式市場からの評価も改善した。時価総額は7.1兆円に達し(6月26日時点)、国内6位。ここでもパナソニック(2.1兆円)に大きな差をつけている。

ソニー復活には3人の立役者がいる。1人目は、CBS・ソニー(現ソニー・ミュージックエンタテインメント)に入社し、ゲーム事業のトップなどを経て、12年に社長に就任した平井一夫氏(現シニアアドバイザー、58)だ。エレキ部門が花形だった当時のグループ内では、傍流の人物だった。

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