有料会員限定

衰退市場でも成長できる!「計画的長寿命化」を実行せよ ソニーに学ぶ3つの教訓 その2

✎ 1〜 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 12 ✎ 最新
拡大
縮小
5月の経営戦略説明会で、吉田社長はエレキの「キャッシュ創出力」を強調した(撮影:尾形文繁)

特集「ソニーに学べ」の他の記事を読む

2011年度から5期連続で部門営業赤字を計上し、ソニーの経営不振の元凶となったエレクトロニクス事業。それが今、エッジの利いた高価格帯ブランドとして、成熟市場の中で再び稼げる事業に生まれ変わっている。

象徴的な製品がデジタルカメラだ。高画質なカメラを備えるスマートフォンの普及に伴い、市場自体は急速に縮小しており、18年の出荷台数は1942万台と、ピークだった10年の6分の1以下(カメラ映像機器工業会調べ)だった。

業界の2強であるキヤノンとニコンは大苦戦している。両社のカメラを含む事業の18年度のセグメント営業利益は、ともに前年度比で約3割減った。

そんな中でソニーは堅調だ。18年度、カメラを含む事業の営業利益は約1割増。18年のデジカメ出荷台数は業界3位で、2位のニコンとの差が前年の97万台から17万台に縮まった(テクノ・システム・リサーチ調べ)。成長を牽引するのが13年に参入し、4割超のシェアを握るミラーレス一眼だ。18年に発売した基幹モデル「α7Ⅲ」は本体価格が20万円以上するにもかかわらず、異例の大ヒットを記録した。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
ソニーに学べ
「吉田さんにとって、僕は反面教師だと思う」
インタビュー/クオンタムリープ 代表取締役CEO 出井伸之
スマホで培った技術を生かせるか
2期連続最高益でも冴えない株価
インタビュー/モルガン・スタンレーMUFG証券 小野雅弘
インタビュー/GCAテクノベーション 久保田朋彦
誌上講義で学ぶソニー復活のポイント
気鋭の経営学者が解説
半導体業界のニッチトップ
インタビュー/ソニー・インタラクティブエンタテインメント SVP 西野秀明
ソニーに学ぶ3つの教訓 その3
ソニーに「尖った商品」が戻ってきた
デジカメ、オーディオ、テレビ…
ソニーに学ぶ3つの教訓 その2
ソニーに学ぶ3つの教訓 その1
ソニーブランドの新しい高め方
東京・銀座の一等地を公園に
ソニーに学べ
なぜソニーは苦境から抜け出せたのか
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内