「コンビニ飽和論はまったくの間違いだ」 インタビュー1|セブン-イレブン・ジャパン社長 永松文彦

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ながまつ・ふみひこ●1957年生まれ。東京経済大学経済学部卒業後、80年セブン-イレブン・ジャパン入社。2014年セブン&アイグループ傘下のニッセンHD副社長。19年3月セブン-イレブン・ジャパン副社長。4月から現職。(撮影:梅谷秀司)

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米国生まれのコンビニを日本に根付かせ、業界の盟主として君臨してきたセブン-イレブン・ジャパンの経営の根幹が揺れている。24時間営業の見直しをめぐり、一部の加盟店との対立が表面化。社長交代にまで及ぶ事態となった。4月に就任した永松文彦新社長は難局にどう立ち向かうのだろうか。

──東大阪市の加盟店のように、人手が集まらず24時間営業を継続できない店舗がとうとう出始めました。本部として、この現実をどう受け止めて、対処しますか。

人手が集まらずに困っている加盟店オーナーの声は私のところにも届いている。一時的に応援社員を派遣する制度などがあり、困っているオーナーをきめ細かくフォローしていく。また、セルフレジのような、作業をより少ない人数や時間でできるようにする設備の導入も進めているところだ。

それでも深夜にほとんどお客が来ないならば、「時短営業のテストを3カ月間やってみませんか」と聞いている。加盟店で今約20店が実施しており、約150店から「やりたい」という声がある。ただ、営業時間を短縮すれば店舗の売り上げは減る。開店・閉店業務や、夜中に行っていた作業の昼間への割り当てといった問題も出てくる。それを踏まえたうえで、最終的にどうするかの判断をオーナーに委ねている。

一方、スタッフの定着率が高く、必要な人手を十分に確保できている店も当然ある。例えば、仕入れ発注を任せ、商品の展示会にも連れていくことでスタッフがやりがいを感じたり、休憩所がきれいだったりと、いろんな理由がある。そういう店舗の特徴をリスト化して、全加盟店のオーナーに教えたい。

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