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上がりたくても上がれない東芝「不正会計」の重い代償 新1部昇格の最有力候補だが…

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債務超過で2部に降格となった東芝。上場ルール変更は、どう影響するのだろうか。

(撮影:今井康一)

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東京証券取引所に「新1部」が設けられた場合、現在の2部やマザーズから昇格する企業も出てくるだろう。予想される時価総額基準(500億円以上)とガバナンス基準(社外取締役が3分の1以上)を満たす企業をスクリーニングすると22社が該当した(記事下表)。その中で時価総額が飛び抜けて大きいのが東芝だ。

だが、現行ルールでは、東芝は少なくとも2022年までは1部に昇格することができない。

取引所は「1部指定基準」の1つとして、最近5年間の有価証券報告書(有報)等に監査法人から「適正意見」を得ていることを定めている。東芝は17年3月期の第3四半期(16年4〜12月)で、監査法人から「結論の不表明」を受けた。要は「適正意見」を得られなかった。

そのため、東芝が1部指定基準を満たすには、18年3月期から22年3月期までの5年間、監査法人から「適正意見」をもらい続ける必要があるのだ。

東芝は、「最近5年間の有価証券報告書等に『虚偽記載』なし」というもう1つの5年ルールも現状満たしていない。組立メーカーへの部品販売の価格を会計操作した「バイセル取引」や工事進行基準の悪用などで、10年3月期〜15年3月期第3四半期に「虚偽記載」があったと東証から認定されているからだ。こちらは20年3月期でクリアとなる。

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