日本一の社交場と称され、伊藤博文など明治の元勲たちが愛した新橋の花柳界。新橋は一流ブランドの店舗やオフィスビルが軒を連ね、世界中からやってくる観光客でにぎわうが、夜になると雰囲気が一変。芸と粋で知られる花街・新橋には今も料亭文化が息づいている。
名だたる名店がそろう中でもその代表格といえるのが、大正からの歴史を誇る新ばし金田中(かねたなか)だろう。座敷の床の間の掛け軸は横山大観の『富士』で、会席料理を彩る器は北大路魯山人の手によるものだ。
まさに日本文化の神髄を凝縮したといえる料亭・金田中の伝統を受け継ぐのが、4代目女将(おかみ)の岡副徳子氏。慶応義塾女子高校に入学し、慶応大学に進んだ。
「一族には慶応出身者が多く父も兄たちもみな慶応でしたので、慶応への進学は自然なことでした」
岡副氏の父は1985〜95年にキッコーマン社長を務めた中野孝三郎氏。祖父は同社第4代社長の栄三郎氏。栄三郎氏は初代社長の茂木七郎右衛門の次男で、慶応大学法律科出身だ。
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