「早稲田とソニーには似たところがある」
ソニーの社長・会長を務めた出井伸之氏、早稲田大学高等学院から第一政治経済学部に進み、1960年に卒業した。早稲田を選んだ理由は、父親(経済学者で早稲田大学教授だった盛之氏)の熱心な勧めがあったためだという。
「小学校と中学校は成城学園。しかし大学教員や職員の子どもは授業料が安くなるからと、父から早稲田に行けと言われたのです。私が早稲田に行ったのは、いわば父の命令でした」
冗談のようにこう語るが、早稲田への進学を勧めたのは何も経済的な理由ではない。5人姉弟の末っ子の出井氏には、14歳で病死した長兄がいる。その兄が亡くなった後に生まれた男の子を両親は溺愛した。父親が早稲田進学を強く勧めた本当の理由は、かわいい息子を自分のそばに置きたかったということだろう。
「成城学園と早稲田ではカルチャーが正反対。成城学園には山の手の雰囲気があり、初等学校は生徒の自主学習をサポートするという教育方針でした。それに対して早稲田はバンカラで、教育方針も全然違う。高校の授業でも大学教授が教えに来て、大学の講義という雰囲気でしたから」
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら