首都圏に住む鈴木太一さん(仮名)が、妻の良子さん(同)と三井住友銀行の支店を訪れたのは2017年5月下旬のことだ。三井住友は太一さんの給与が振り込まれる銀行で、40年近い付き合いだ。「いいお知らせがある」と三井住友の銀行員に呼ばれた。
銀行に着くと、行員から「外貨の扉」と書かれたチラシを見せられた。「初回特別金利 米ドル年4.5% 豪ドル年5.5%」と大きな文字で書かれている。
「米ドルはトランプ政権になってから不安定」「豪ドルはオーストラリアが資源国だから安定している」と行員は言う。太一さんはまもなく定年退職で翌月には退職金が入る。そこで350万円を「外貨の扉」に預けた。「メガバンクだから間違いないと信頼しきってハイハイと」(良子さん)申し込んだ。
「元本は保証されていると言われて安心した」
「金利の上乗せ期間が終了しました」。三井住友の行員から電話があったのはそれから約2カ月が過ぎた8月上旬のことだ。「その件で話があるので支店に来ていただけませんか」。鈴木さん夫婦は、支店へ足を運んだ。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら