『酒と人生の一人作法』を書いた太田和彦氏に聞く 「お酒と1品あればいい、群衆の中の孤独を楽しむ」

✎ 1〜 ✎ 189 ✎ 190 ✎ 191 ✎ 最新
拡大
縮小

かつて化粧品広告のアートディレクターとして名を馳せた著者は、今や全国各地の“いい居酒屋”を巡り発信する第一人者。一人居酒屋飲みの至福を語る。

酒と人生の一人作法
酒と人生の一人作法(太田 和彦 著/亜紀書房/1500円+税/237ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──だしから取って昼支度、原稿書きは筆が乗っても30分で中断し、レコードに針を落として気分転換。晩酌も一人気ままに一杯。満ち足りた光景が目に浮かびました。

僕が思うのは人生20年節目説。大学出て就職する22、23歳までが成長期。僕は23歳で会社組織に入り、43歳で独立した。いっときデザインを教えてた大学も62歳で退職。だからほぼ20年間隔。

春夏秋冬に例えれば、成長期が春、いちばん元気がいい会社勤め時代が夏、そして秋に一人になった。20年×4周=80年として、今72歳は最後の冬の時期の真ん中にいるな、というとこ。

──“人生の冬”なんて、何だか寂しい響きですが。

冬っていいものですよ、気持ちが落ち着いて。最近は老後の生き方を説く指南本が山のように出てますよね。この本は、これまで書いた原稿の中から選んで編集しました。そうしたら、60歳以降に書いたものがありありと、指南書代わりのお答えになっていた。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内